はしがき i
序章 アメリカ社会学の動向 船津 衛 1
一 アメリカ社会学の現在 3
二 アメリカ社会学の発展 5
三 アメリカ社会学の課題 10
第一章 ナショナリズムとホロコースト
― もう一人のパーソンズをもとめて 油井清光 21
一 パーソンズの多面性と機能主義の最前線 23
二 反ユダヤ主義とナチズム 28
三 ナショナリズムとホロコースト 34
四 モラリティとユートピア 39
第二章 進化論的視座とパーソンズ社会学の展開 松岡雅裕 47
一 はじめに 49
二 アメリカ文明の宗教的主導性 52
三 機能主義社会学の進化論的転回 57
四 包摂および価値普遍化問題を止揚する「制度化された個人主義」 64
第三章 ネオ機能主義以後:
アレクサンダーからパーソンズへ 鈴木健之 71
はじめに 73
一 「ネオ機能主義」の終焉 74
二 「機能主義」の現実 78
三 「ネオ機能主義」の現実 81
四 「機能主義」から「行為システム理論」へ 85
結 語 89
第四章 日常生活世界と科学の世界のあいだ
―「適合的」な社会理論のために ― 那須 壽 93
一 はじめに 95
二 諸公準の意味 97
三 ウェーバーにおける理念型と適合性の概念 101
四 シュッツにおける適合性の公準の意味 103
五 日常生活世界と社会科学的理論の世界のあいだ 107
六 「文化人」から「見識ある市民」へ 110
七 むすびにかえて 113
第五章 ニューヨークのシュッツと現象学
―五〇年代シュッツ現象学的社会学の新地平
― 西原和久 119
一 五〇年代ニューヨークのシュッツとアメリカの思索者たちとの対話 121
二 五〇年代のシュッツへ ― 知と身体という問題圏へ ― 126
三 シュッツとヨーロッパ現象学 ― サルトルとメルロ=ポンティ ― 133
四 五〇年代シュッツの視線 ― 相互行為という視座 ― 137
第六章 「メンバーシップと記憶」論の構想
― A・ストラウスの『鏡と仮面』を基点として
―片桐雅隆 147
一 『鏡と仮面』とシンボリック相互行為論 149
二 相互行為論の原点としてのメンバーシップ論 151
三 メンバーシップと記憶 160
第七章 シンボリック相互作用論における質的研究論争
―ポストモダン派と相互作用論派との応酬
― 伊藤 勇 171
一 はじめに 173
二 表現と正当性の危機 ― ポストモダン派の問題提起 173
三 経験的世界をめぐって 176
四 相互行為としての質的研究 181
五 おわりに 183
第八章 成員カテゴリー化装置分析の新たな展開 山田富秋 189
一 本論の見取図 191
二 会話分析の位置づけをめぐる論争 192
三 成員カテゴリー化装置(MCD)と会話分析 194
四 「実践としての文化」としての成員カテゴリー化装置 197
競合する道徳的に危険なカテゴリー化:「仕事」と「遊び」 200
MCDの分析と会話分析を超えて 208
第九章 エスノメソドロジーのイメージをめぐって 好井裕明 211
一 はじめに 213
二 ミクロ分析の手法として 214
三 フィールドワークの技法として 218
四 日常生活を批判する実践として 223
五 エスノメソドロジーのイメージ 228
第十章 数量化の実践 ―「よい」記録の組織上の「よい」理由 ― 西阪 仰 233
一 適合性の問題 238
二 野球 ― 個別化の実践 243
三 心理学 ― 一般化の実践 247
第十一章 実証的・経験的研究の伝統と合理的選択理論
― 集合行為・社会運動研究を中心に ― 木村邦博 257
一 はじめに 259
二 合理的選択理論と実験研究 ― 公共財供給をめぐって ― 263
三 合理的選択理論と社会調査研究 ― 社会運動参加の誘因をめぐっ て ― 266
四 合理的選択理論と歴史的資料の分析 ― 社会運動集団の成功/失 敗をめぐって ― ― 268
五 合理的選択理論と参与観察・エスノグラフィー 272
六 結びにかえて 275
第十二章 規範をめぐる合理的選択モデルの展開 三隅一人 281
一 はじめに 283
二 合理的選択理論と規範 284
三 コールマンによる規範説明の試み 292
四 おわりに ― アメリカ社会学の伝統に寄せて 298
事項索引 IV
人名索引 I
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