大宇宙への夢が,突如として具体的な概念を伴って脳裏に出現した瞬間の事は生涯忘れない.
星の海への漠然とした空想が,理論を基にして整然とその姿を現したのだ.
小学校六年生の時である.
そこへ導かれた道が,荒木俊馬博士の偉大な『この本』…『大宇宙の旅』であった.
これを読むことによって,地上から見上げる夜空の星々が,涯てしない奥行きを持った現実的世界として出現したのである.
『運命との出会い』だと信じている.
もし・・・もし・・・この時,この本に巡り会えなかったら,確実に自分の歩む道も生涯を支えてくれる運命も,違ったものになっていただろう.
遭遇に心から感謝している.
<この後は本書をご覧下さい.>
2006年6月 松本零士先生
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